海アメを求めて彷徨った島牧の4日間。

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昼過ぎに島牧に到着して海岸線を走りながらポイントをチェックして行くと、
土曜日だというのに強風のためか釣り人の数は少ない。
千走川の近くにあるレストラン「カリンバ」に立ち寄り、まずは腹ごしらえ。
このお店は釣れた海アメを持ち込むと計測してくれて記録を残すことができる。
店内にはところ狭しと過去に釣り上げられたトロフィーサイズの海アメを
抱きかかえたフィッシャーの写真が飾られ、食事をしながらボクも闘志が湧いてくる。
毎日、海アメの情報も集まるので島牧にいる時は何度か立ち寄るお店なのだ。

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そして、昨日サクラマスが何本か釣れたというポイントに向かい、
右斜めから吹き付ける強風の中ファーストキャスト。
しかし、ラインはまっすぐ飛ばず左に流されて弧を描き、
リトリーブが直線的に引けないので、魚のアタリすらとれない。
さらにラインに昆布やゴミが引っかかり、取り除くのに時間が取られる。
オーバーヘッドキャストも帰ってくるラインが風で左に流れるので
慣れないボクの体に向かってきて何度もレインジャケットにフックが突き刺さり
危険きわまりないので、その日は早めに切り上げて宿に戻った。

その日はうれしいことに札幌からakaさんの友人yamameさんとしーさんあだむすパパさん
の3人が駆けつけてくれ、一緒に泊まることになっていたのです。
夕方宿で合流し宴会場で新鮮な海の幸を食べ、お酒を酌み交わし、
釣の話題は途切れること無く夜中まで宴会は続いたのでした。

翌日は昨日の風はウソのように止み、絶好の釣日和な予感。
5時30分には5人で海岸線でキャストを始めていた。
しかし、釣れそうなのだがなかなかアタリがこない。
コビチャの海岸線でルアーマンが何人かサクラマスを釣り上げているのが
見えたので俄然キャストにも力が入るがフライには見向きもされなかった。

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全員でポイントを移動することになり江ノ島海岸のレスト前で
等間隔に並びキャストを開始する。
そして30分ほどたったころタイプ2のラインが奇麗にターンオーバーして
リトリーブを開始すると突然ラインを押さえつけるような重いアタリが伝わった。
「釣れた!」
打ち寄せる高い波にラインが持ち上げられて緩まないようにテンションを保ち、
ロッドを砂浜に平行にしてランディングに持ち込もうと思った時、
もう一度高い波が押し寄せてエメラルドグリーンの波の間で左右に暴れる
50cmは越える海アメの姿が目視できた。
「よっしゃ!来た来た!やった!」とドキドキした瞬間。
フッとロッドの弧が一瞬にして直線に戻り、
ラインとフライが力なく足下に飛んで帰ってきた。
「なんてこった!」
距離にして5mまで来ていたのに痛恨のバラシなんて、それはないぜ。
フックの刺さりが甘かったのか?
ランディングが強引すぎたのか?
最初の一尾はそう簡単には釣れないということなのか・・・。

この5mはすぐにも手に届きそうな距離だけど、
なかなかその差が縮まらないマラソンランナーのように
もがき、苦しむ遠い5mなのかもしれない。

その日は夕方まで必死になってキャストを続けたが、
アタリはあるもののフッキングまでは持ち込めなかった。
フライマン5人が全員「ボ」という結果に終わった。

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3日目。
この日は月曜日だったので釣り人も少なく色々なポイントを転々とした。
北国間では静かな水面を見ていると時々海サクラが跳ねたり、
海アメがボイルしたりと、いることはいるのだが魚の食い気がイマイチで
活性が悪くフライを追いかけてくれない。

午後には前日ルアーマンがサクラマスを釣り上げたポイントに向かったが
天気が崩れ雨が降り出して気温が一気に下がってしまった。
そんな状況で釣りながら長距離移動していたakaさんから携帯に電話が入った。
なんとサクラマスを釣り上げていた。
駆けつけるとシルバーに輝く奇麗なサクラマスが横たわっていた。
流石はエキスパート。ちゃんと決めてくれる!
そのポイントにボクも入れてもらい懸命に2尾目を狙ったのだが無反応であった。

夕方に川の流れ込みのポイントで最後の望みを賭けてみる。
時々ボイルが見られるので魚はいるのだが、
日没までフライを銜えてくれる気まぐれな海アメはいなかった。

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泣いても笑っても今日が最終日。
夕方の飛行機の時間を考えると午後2時が島牧に滞在できるタイムリミット。
しかし早朝目覚めると、初日に吹いていた風以上の台風並みの嵐。
海も三角波ができて高波が押し寄せサーフアーなら喜びそうな海に変身していた。
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akaさんはボクが一緒じゃなかったらロッドを出さずに
札幌に帰えっただろうと言っていた。
しかしなんとか釣の出来る場所が無いものかと遠く離れた漁港を目指した。
少しは風裏になり釣りが出来ると思ったが、まともにキャストは出来ない。
そして吹き付ける風が体温を奪い、集中力を無くしてしまう。
しかし、残り時間はどんどん過ぎて行く。
ロッドを数多くキャストした分だけチャンスはあるんだと自分に言い聞かせ
左手指の痛みをこらえて感覚が無くなるくらいリトリーブを繰り返す・・・。

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そしていくつか漁港を見て回り島牧の達人S本さんと出逢った。
彼とは昨年も会っているのだが、
毎年海アメのシーズンはほとんど毎日釣をしていて
一日二桁は釣ってしまうエキスパートで
あの杉坂研治さんも先生と呼んでいるくらいの人物なのだ。
今日は風が強く達人もルアーロッドで釣をしていた。
島牧で釣が出来るとしたら北国間くらいしかないと教わり、
最後の賭けに出ることにする。

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しかし到着してみるといつもは穏やかなポイントも高波が押し寄せ
まともに相手にしてもらえない。
釣の出来る時間は後1時間。
小さくていいなら漁港で釣るしか無いよとS本さんに言われ、
3人ですぐさま漁港に移動するが10分、20分と何も反応が無い。
S本さんが何尾か海アメを釣り上げたので、
そのポイントに入れてもらう。

キャストの方向とリトリーブのリズムをアドバイスしてもらい
風の中、何投か目に理想通りにフライがポイントに入り、
リトリーブを開始するとすぐにググっと押さえ込むアタリがきた。
ランディングしてみるとボクが初めて島牧で釣った海アメが
フライをがっちり銜えていた。

海アメというにはほど遠いイワナサイズだったけれど、
2時のタイムリミットぎりぎりに釣り上げることが出来た。

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その時の海アメがこいつ。

来年また来る頃にはトロフィーサイズになってボクのフライを銜えてくれよ!
とやさしくリリースして島牧を後にした。
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by Lt_cahill | 2008-04-04 22:59 | 北海道釣行


過ぎて行く時間、とどめておけない一瞬を残したいから…。どんなに大きな魚を釣り上げても、どんなに美しい魚と巡り遇えても、終わりの無い旅…フライフィッシング。それは確かに難しい、だからこそ面白い。


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